ガープの世界「スティング」「明日に向かって撃て」「華麗なるヒコーキ野郎」など、 数多くの名作を生んだジョージ・ロイ・ヒル監督の1982年作品です。 ご存知の通り、惜しくも昨年末に81才で亡くなられてしまいました。 そのジョージ・ロイ・ヒル監督の最高傑作と言われ、“一番好きな映画”と言う人も多いです。 日記をリンクしてくださっているhanamogeraさんもその一人。 ジョン・アーヴィングの原作本は上下巻に分かれ、結構厚みもあるものでしたが、 驚くような出来事が次々と起こり、一体どうなってしまうの?と先が気になって、 時々、ストーリーに頭を混乱させながら読み終えました。(笑) DVDを購入して観たのですが、このストーリーが2時間くらいの映像になって、 どう映画化されたのかと本当に楽しみにしていました。 ≪ストーリー≫ 看護婦のジェニーは、ある“いきさつ”から結婚をしないで男の子を産む。 その子の名前は“T・S・ガープ”。 やがてガープはジェニーが学校看護婦として住み込んだ名門校に通い、レスリング部に入る。 本が好きなコーチの娘ヘレンが“結婚するなら作家”と言うと、ガープは作家志望に・・・。 18才でジェニーとガープはウィーンに移り、母は自伝、ガープは小説の執筆を始め、 結婚に否定的で、ガープを産んだ“いきさつ”を赤裸々に書いたジェニーの自伝は、 女性たちから特に絶賛され、ベストセラーとなる。 そして、性転換した元フットボールプレイヤーのロバータ、ウーマンリブを掲げる女性政治家、 強姦された少女が口を聞けないようにするために舌を切られたという事件に抗議し、 自らの舌を切るという団体のメンバーなど、ジェニーの周りにはいろいろな人が集まり始める。 一方、ヘレンと結婚したガープは、2人の男の子の父となり幸せな日々を送っていた。 ところが、大学の先生をしていたヘレンが教え子の学生と不倫をしていたことをガープが知る。 子供たちを乗せたガープの車が、ヘレンとその学生が乗っていた車に追突してしまい、 愛する息子のウォルトを亡くし、ダンカンは片目を無くし、学生も“大切なもの”をなくし、 ガープもへレンも大怪我をする。 ジェニーの家で静養をしていたガープとジェニーは傷心の日々を送り、ガープはヘレンを許せないままでいた。 そして、ジェニーは支持者が増える一方、同時に反対側の非難を浴びせる側も多く作っていた。 州知事選の応援演説を頼まれ、多くの群衆を前にスピーチを始めていたジェニーに向けられた銃口が・・・。 ビートルズの「When I’m Sixty Four」がオープニングに流れ、 赤ちゃんがフワフワと宙に舞っている映像は、これから展開する内容とは違って、 何ともほのぼのとノンビリとした雰囲気で始まります。 まだ観てない方もいらっしゃると思うと、何かと書きづらい作品ですね。 というのも、あのシーンやあの時のセリフが印象的とか、 話のココとココが繋がっていて、この人が成長してこうなって・・・と この作品には、すごくいろんな角度からの見どころ(キーワードやキーポイント)があり過ぎます。 様々な奇想天外な出来事、不可解、不思議、“ええっ?!”“まさか~”というところが いたるところにこれでもかとたくさんありますが、一つ一つをあらためて考えてみると、 さほど特別なことでは決してなく、現実的でリアルな内容だったのではと思います。 意外と日常の大小さまざまな出来事って、不可解で不思議なことも多いですよね。(笑) 原作の面白さも、監督の技の巧みさも、もちろん大きいというのは否めませんが、 やはり、そこにロビン・ウィリアムズ(ガープ)、グレン・クローズ(母ジェニー)、 そしてジョン・リスゴー(ゲイのロバータ)などの俳優人があってのことだと思います。 中でも、あのジョン・リスゴーがゲイで女装していたのには、最初は目を疑いました。(笑) 惜しくも受賞は逃がしましたが、アカデミー賞の助演女優賞にグレン・クローズ、 助演男優賞にジョン・リスゴーが揃ってノミネートされていました。 原作も映画も知った今の気持ちとしては、予備知識を持たずに映画を先に観て、 その後、 原作を“じっくりと時間をかけて読む”方が良さそうです。(笑) そして、もう一度映画をあらためて観直すっていうのもいいかも知れません。 近いうちに、もう一度しっかり観ようと思っています。 (=^^=) ♪ レンタル屋さんへ行って、もしこれと言って借りたい作品がなかった時に、 「ガープの世界」っていうタイトルを思い出してくださいますよう・・・。 ≪おまけ≫ T.S.ガープの“T.S.”って何の略なのでしょうか・・・。 ガープ自身は映画の中ではこんな風に説明をしています。 子ども時代は Terrible Shy 「とってもシャイ」 青春時代は Terrible Sexy 「とってもセクシー」 そして今は Terrible Sad 「とってもさみしい」 さて、本当の意味は・・・。映画を観てのお楽しみ!(かなぁ?!) (2003.2.25 ★★★★☆) ジャンル別一覧
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